電動キックボード 来月の法改正前に安全講習会 東京 新宿区

来月から電動キックボードが一定の条件を満たせば運転免許なしで利用できるようになるのを前に、東京・新宿区は26日、シェアリング事業を行っている会社とともに安全講習会を行いました。

歌舞伎町の広場で行われた講習会は、電動キックボードの新たな制度が始まるのを前に安全に乗ってもらおうと新宿区と電動キックボードのシェアリング事業を行っている会社が合同で開きました。
来月から始まる新たな制度では、最高速度が時速20キロ以下で大きさなどの基準を満たした電動キックボードについては、16歳以上であれば運転免許がなくても利用できるようになります。
講習会では、電動キックボードで交差点を右折する際は必ず2段階右折をすることなど安全に利用するための独自の交通ルールなどを確認していました。
参加した男性は「初めて乗ったが、バランスも取りやすく、想像したより簡単だった。様子を見て、普及してきたら乗ってみたい」と話していました。
シェアリング会社の池上翔広報・渉外部長「安全性を担保して今後も安全に使用してもらいたい。警察や自治体と協力し、普及に取り組んでいきたい」と話していました。

都市交通工学が専門の東海大学の鈴木美緒准教授は、電動キックボードが新たなルールによって利用しやすくなることについて、「都市のなかをエコに移動できる手段を推進していく国の施策の一環で、交通手段の選択肢が増えることは非常にいいことだと思う」とする一方で、「長い距離を乗るには、適していない乗り物で、自転車よりも短距離の移動が前提となる。タイヤが小さかったり、立って乗るということで重心が高くなり転倒しやすい」として、安全に乗るためには注意が必要だとしています。
そのうえで、「速度によって走っていい場所も変わるなど自転車よりも複雑なルールだということをきちんと把握しなければならない。体験会などを通して自分で乗れるかどうか判断してほしい」と話しています。