川崎の時計店に2人組強盗 1人は確保 従業員軽いけが

川崎の時計店に2人組強盗 1人は確保 従業員軽いけが

11日午後、川崎駅近くにある高級腕時計を扱う時計店に2人組が押し入り、ショーケースをたたき割るなどして逃げました。
関わったとみられる男1人は現場近くで取り押さえられ、警察は強盗事件として被害の確認を進めるとともに逃げた人物の行方を捜査しています。

警察によりますと、11日午後1時ごろ、川崎市幸区南幸町にある高級腕時計などを扱う時計店に2人組が押し入り、ショーケースをたたき割るなどして逃げました。
警察によりますと、このうちの1人とみられる男は現場近くの路上で取り押さえられたということです。
これまでの調べによりますと、店にいた男性従業員1人が軽いけがをしたということで、警察は強盗事件として被害の確認を進めるとともに逃げた人物の行方を捜査しています。
現場は川崎駅から西に500メートルほどの商店街で人通りの多いところです。
<男を取り押さえた人は>
強盗事件の現場方向から走って逃げてきた男を取り押さえたという、近くの飲食店に勤めるインド人の男性が当時の様子を話しました。
男性が勤務する飲食店は現場の時計店とは道路をはさんだ向かい側にあり、午後1時頃「強盗だ」という声が聞こえ、店の外にでたということです。
男性は「『強盗だ』という声が聞こえた。男2人が時計店の近くから走って逃げてきて、1人は、自分が勤める店の近くに走って逃げてきた。もう1人は反対方向へと逃げた」と当時の様子を話しました。
男性は「自分の方に走ってきた1人は目と口だけが開いた黒いマスクをしていた。ロープを男に投げたらつまづいて転んだので、近くにいた4人で取り押さえた。男のポケットからは高級腕時計が1つ出てきた」と話していました。
男性によりますと取り押さえたのは現場の店舗から南東方向に100メートルほどのところだということです。
<現場付近を撮影した人は>
午後1時半ごろ、時計店の近くを通りかかった人が撮影した画像には、警察官が規制線がはったり、付近の状況を確認したりする様子が映っています。
また、地面に落ちた工具のようなものを警察官が調べる姿も映されています。
撮影した人は、NHKの取材に対して「覆面パトカーがサイレンを鳴らして走っていて、通行人が立ち止まって様子をうかがっていました。現場近くにはバールのようなものが落ちていて警察官が調べていました」としています。
<事件を目撃した人は>
事件が起きた時計店から40メートルほどの場所にある飲食店の40代の店長は「午後1時ごろ大きな物音や声が聞こえたので店の外に出てみると、3人くらいの男が走って行く様子が見えました。1人は黒い目出し帽をかぶっていて、全員が若い男性のように見えました。南方向と北方向に別れて逃げていきました」と話していました。
また「時計店のそばの道路には工具のようなものが落ちていて、2〜3人の警察官がその付近を調べていました。普段から人通りのある場所ですがこうした事件は聞いたことがありません。お客さんもみんなびっくりしていましたし怖いです」と話していました。
<現場近くの人は>
現場近くで飲食店を経営する70代の男性は「現場の方から大きな音がして、何人かが男を追いかけていました。男はそのあと取り押さえられ、話をしているようでしたが声までは聞こえませんでした。50年近くこの場所で店を経営していますが、こんな近くで事件が起きるのは初めてで、驚いています」と話していました。