東京 江戸川区が「感震ブレーカー」区内全世帯に無料配付へ

首都直下地震で同時多発的な火災の危険性が指摘されている東京・江戸川区は、揺れを感知すると電気を通さなくするコンセント型のブレーカーを区内のすべての世帯に設置してもらうよう無料で配付する方針を決めました。

東京都が去年発表した被害想定では首都直下地震が起きた場合、江戸川区では最悪の場合、火災の発生件数が62件と都内で最も多くなるとされています。
火災の発生を抑えるため、江戸川区は揺れを感知すると電気を通さなくするコンセント型の「感震ブレーカー」を区内の世帯に無料で配付する方針を決めました。
おもりが落下することでブレーカーを落とすタイプと比べ、遮断する部分を選ぶことができることから取り付ける家庭が増えると期待しています。
木造住宅が密集しているおよそ5万世帯は、東京都がブレーカーを配る事業の対象になっているため、区は残りのおよそ30万世帯に今年度以降、郵送する計画です。
江戸川区によりますと、感震ブレーカーをすべての世帯に配付しようという取り組みは23区内では初めてだということで、関連する費用5億9400万円余りを補正予算案に計上しています。
斉藤猛区長は「出火を止めるには、行政として無償で渡すことが必要だと思う。コンセントを差し込むだけなので、高齢者にとっても手軽だ。次年度以降も計画的に進めたい」と話しています。