長野 軽井沢町スキーバス事故裁判 争点は

今回の裁判の最大の争点は社長と運行管理者だった元社員の2人が事故が起きるおそれを予見できたかどうかです。
7年前のバス事故は下り坂で加速し、カーブを曲がりきれなかったことで起きました。
検察は、事故は運転手がギアチェンジやブレーキ操作を適切に行わず、バスが加速したことで起きたとしたうえで「2人は運転手が大型バスの運転に不慣れであることを認識していた。峠道などの難所があるスキーツアーの運行に従事すれば死傷事故を起こすことは予見でき、運転技量を確認してからツアーに従事させる刑法上の注意義務を負っていた」などと述べています。
これに対し、被告側は事故は運転手がブレーキを踏まなかったことで起きたとしたうえで、「運転手は大型バスの運転に必要な運転技量は有していた。運転手がブレーキを踏まないことを予見するのは不可能だった」などとして無罪を主張しています。
事故が運転手の技量不足によるものかどうか、社長ら2人が事故を予見できたかどうか、運転技量を確認してからバスの運行に従事させる注意義務があったかどうかなどの争点について裁判所がどのような判断を示すかが焦点となります。