侵攻1年 ウクライナ避難者の心のケア議論 東京・千代田区

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まって1年になるなか、日本に避難してきた人たちの心のケアについて話し合うシンポジウムが東京・千代田区で行われました。

このシンポジウムは全国心理業連合会が24日開き、ウクライナから日本に避難してきた人や支援団体のメンバーなど100人余りが参加しました。
この中で、日本への避難者やウクライナ出身の人など335人を対象に行ったアンケート調査の結果が公表されました。
「戦争の記憶が頭から離れない」、「何もやる気が出ない」など精神的に不安定な面がうかがえる回答のほか、「食欲がない」「なかなか眠れない」など、体調への影響もうかがえる回答が多かったということです。
支援にあたる弁護士や大学教授らのディスカッションも行われ、「支援する側がウクライナの人たちの経験をどれだけ想像できるかが重要だ」とか「寄り添うには日本人も心をオープンにすることが大切だ」といった意見が出ていました。
全国心理業連合会の代表理事の浮世満理子さんは「ウクライナの人たちの心の中の痛みを少しでも和らげていくために、日常生活で困ったことがあれば手を差し伸べる。小さな支援の積み重ねが大切だと思います」と話していました。