神奈川県 障害者が希望地域で生活を 支援の新施策開始へ
神奈川県は重い障害のある人たちが希望する地域で生活できるように支援する新たな施策を新年度から始めることになりました。
6年前、神奈川県立の知的障害者施設「津久井やまゆり園」で19人が殺害された事件を受けて、神奈川県は重い障害がある人たちが、入所施設ではなくそれぞれの望んだ地域で暮らせるようグループホームなどへの移行を進めています。
しかし、受け入れ先が限られていることもあり、県によりますと思うように進んでいません。
このため、県は新年度から移行を推進するための人材を養成する新たな取り組みを始めることになりました。
こうした人材を民間の入所施設に1人ずつ配置し、地域のグループホームなどに移れるよう後押しします。
また、民間の事業者からも移行を促進するための提案を募集して採択されれば必要な経費を助成するほか、障害者が地域で安心して暮らせるよう、相談体制も充実させるということです。
県はこれらの施策を通して60人を来年3月末までに地域のグループホームなどに移行したいとしていて、必要な費用として2億3900万円あまりを新年度の予算案に盛り込みました。
黒岩知事は「地域資源を充実させて移行を進め、本人が希望する場所で希望した暮らしができるように取り組みたい」としています。