トルコの大地震 シリア北部で食料や燃料不足深刻 支援の訴え
トルコ南部のシリア国境近くで起きた大地震では、支援の手が届きにくいシリア北部で食料や燃料などの不足が深刻化しているとして、国内の支援団体が11日、チャリティーイベントを開いて支援を訴えました。
イベントを開いたのは、シリア北部の主要都市アレッポでがんの子どもたちを支援しているNGOなどで、東京・世田谷区の会場でアラブの民族音楽や紙芝居などを披露し、支援を呼びかけました。
今回の地震のあとシリア国内にいる協力者から送られてきたアレッポの映像では、倒壊した建物やがれきが散乱した道路の様子が確認できます。
また、支援していた子どものうちサラーハくんという小児がんの11歳の少年は無事でしたが、親戚の一家は全員、住宅の倒壊によって亡くなったということです。
サラーハくんは10日、避難先から家族とともに自宅に戻り、その際に撮影したという写真では、壁がひび割れしベランダの一部も崩落していて、燃料も足りないため満足に暖も取れない中での闘病生活だといいます。
NGOによりますと、シリア北部の地域はもともと内戦によるインフラの荒廃や経済制裁によって物資が不足している中で、今回の地震によって食料や燃料の不足が深刻化しているということで早急な支援が必要だと訴えています。
11日集まった寄付金は、現地の協力者を通じて支援にあてられるほか、NGO「TeamBeko」のホームページからも寄付を受け付けているということです。
代表の佐藤真紀さんは「もともと命綱のような支援を行っていて、それが切れてしまうと大変なことになってしまう。小さなものでも支援を続けていけるよう皆さんに協力をお願いしたい」と話していました。