トルコで大地震 死者1万人超える 災害では東日本大震災以来

トルコ南部のシリア国境近くで6日、起きた地震で、これまでにトルコとシリアの両国で合わせて1万1200人以上が死亡しました。
地震の発生から2日がたつなか、現地では懸命な救助活動が続いています。

トルコ南部で6日未明に発生したマグニチュード7.8の地震やその後も続く地震で、トルコ南部や隣国のシリアでは広い範囲で多数の建物が倒壊しました。
日本時間の8日午後8時の時点で、トルコ政府の発表ではこれまでに国内で8574人が死亡し、4万9000人以上がけ
がをしています。
また、シリアでは、保健省の発表によりますと北西部を中心にこれまでに1262人が死亡したほか、反政府勢力の支配地域で救助活動を行う団体は少なくとも1400人が死亡したとしています。
これらの発表によりますと、一連の地震による死者はトルコとシリアの両国であわせて1万1200人以上にのぼっています。
地震で500人以上が死亡し、大きな被害を受けたトルコ南部のオスマニエでは、大通りに面した建物が倒壊したり、外壁が崩れたりしていました。
また広場には被災した人のためのテントが用意されていて、氷点下1度の寒さの中、毛布を羽織った人たちが、炊き出しの列にならんで温かい食べ物を求めていました。
日本時間のあす午前で、生存率が急激に下がると言われる地震の発生から72時間を迎えるのを前に、現地では懸命な救助活動が続いています。
被災地では気温が氷点下となるところもあり、住宅を失った人たちの防寒対策や医療物資の支援が求められています。

今月6日にトルコ南部で発生した大地震ではこれまでに死者の数がトルコとシリアの両国であわせて1万人を超えました。
内閣府が公表している「令和4年版防災白書」によりますと、世界で起きた自然災害で死者が1万人を超えるのは2011年3月の東日本大震災以来です。
この10年間に起きた災害としては死者の数が最も多く、およそ9000人が犠牲となった2015年4月のネパールの大地震や、フィリピンなどでおよそ6200人が犠牲になった2013年11月の台風などを大きく上回りました。
地震による死者・行方不明者の数としてはこのほか2010年1月にカリブ海のハイチで起きたマグニチュード7.1の地震で22万人以上、2008年5月に中国・四川省で起きたマグニチュード7.9の大地震では8万7000人以上などとなっています。