「のり」不作で問屋の落札価格が高騰 小売価格の値上げを懸念
さまざまなものの価格が高くなるなか、のりも不作の影響で都内では問屋の落札価格が上がっていて、今後小売価格の値上げが懸念されています。
「全国漁連のり事業推進協議会」によりますと、全国一の産地の有明海で赤潮が発生するなど養殖の環境が悪化し、去年11月以降に全国で販売されたのりの量は、前の年の同じ時期の7割ほどに落ち込んでいるということです。
のりの問屋が多く集まる東京・大田区にある組合が開く入札会では、1月の落札価格の平均が前の年より3割ほど上がっていて、なかには2倍近くの値がつくものもあります。
8日の入札会でも、参加した業者が、価格の高さに驚きながら買い付けていました。
組合によりますと、多くの会社や店舗が、今シーズンののりの仕入れが終わるこの春以降の商品の値上げを検討しているということです。
入札に参加した買い付け人は「在庫を確保するためには、価格が高くても買わなくてはならないので大変です」と話していました。
大森本場乾海苔問屋協同組合の古市尚久理事長は「価格の高騰は、もはや会社の努力だけでは耐えられない水準だ。全国的なのりの値上げが懸念される」と話していました。