ヤングケアラー 小中学生各200人余“家族を世話”さいたま

家族の介護や世話などをしている「ヤングケアラー」について、さいたま市内の小学6年生と中学1年生に調査を行ったところ、それぞれ200人余りが「世話をしている家族がいる」と答えたことがわかりました。

さいたま市教育委員会は、「ヤングケアラー」を把握し個別の支援につなげようと、去年9月、すべての市立の小中学校の小学6年生と中学1年生のあわせて2万2422人を対象に調査し、88.6%にあたる1万9863人から有効な回答を得ました。
それによりますと、世話をしている家族がいると答えたのは、小学6年生の2.3%にあたる235人、中学1年生の2.8%にあたる265人でした。
これらの児童生徒に、誰の世話をしているか複数回答で聞いたところ、いずれも「きょうだい」が最も多く5割を超え、次いで「母親」が小学6年生でおよそ3割、中学1年生でおよそ2割でした。
また、世話をしている頻度は「ほぼ毎日」がおよそ4割で、1日に費やす時間が「3時間以上」というケースも2割近くにのぼりました。
さいたま市教育委員会は、こうした子どもと面談して聞き取りを行っていて、ヘルパーの派遣など具体的な支援につなげたいとしています。
さいたま市教育委員会総合教育相談室は「調査結果を踏まえて個別の支援につなげることが大事だ。子どもたちに寄り添った支援を充実させたい」と話しています。