都内のクリニック “オンラインのインフルエンザ診断は困難”

新型コロナとインフルエンザの同時流行の兆しが見え、オンライン診療の活用の検討も呼びかけられるなか、東京都内のクリニックでは自主検査できるコロナに比べてインフルエンザの診断は難しいとして、直接の来院を促すなどしています。

新型コロナの感染が拡大するなか、東京都は22日、都内でインフルエンザの流行シーズンに入ったと発表しました。
国は、新型コロナとインフルエンザが同時流行すると発熱外来がひっ迫するおそれがあるとして、重症化リスクが低い人は新型コロナの自主検査を行ったうえで自宅での療養を呼びかけていて、症状が重いなどの場合はオンラインなどでの診療も検討してほしいと呼びかけています。
こうしたなか、東京・港区のクリニックでは3週間ほど前から発熱外来を利用する患者が増えていて、最近では一日に診療するおよそ40人のうち10数人がオンライン診療だということです。
しかし、クリニックによりますと、オンライン診療では胸の音やのどの炎症などの確認のほか、酸素濃度の計測や血液検査などができず、患者の説明だけに頼らざるを得ないため対面に比べて把握できる情報に限りがあるということです。
このため、新型コロナの自主検査で陰性だった場合、インフルエンザなのか、それ以外の疾患なのかの診断が難しく、解熱剤を処方したり、患者が望む場合などは来院を促したりしているということです。
虎ノ門中村クリニックの中村康宏院長は「一般向けのコロナとインフルエンザの同時検査キットはまだ流通量が少なく、利用できる患者が少ない。インフルエンザの診断を受けて治療薬を処方してほしい場合や同居家族に感染させるリスクがある場合などは、対面での診療をお願いしたい」と話しています。

東京都は年末年始に向けて、対面で診療できる場を増やそうと都立病院の医療体制を強化します。
都によりますと、体制が強化されるのは、広尾病院、墨東病院、大久保病院、多摩総合医療センター、大塚病院、多摩北部医療センター、駒込病院、東部地域病院、豊島病院、多摩南部地域病院、荏原病院、小児総合医療センターの12の都立病院です。
今月29日から来月3日にかけて平日と同じ程度の一日であわせておよそ1000人を診療できるようにするほか、一部の病院では発熱外来のスペースが新たに整備されます。
発熱外来の診療時間は午前9時から午後5時までで事前に病院への連絡が必要だということです。