歌手の水木一郎さん死去 74歳 “アニメソングの帝王”

「マジンガーZ」など数々のアニメの主題歌を歌い、「アニメソングの帝王」とも呼ばれた歌手の水木一郎さんが今月6日、肺がんのため東京都内の病院で亡くなりました。
74歳でした。

水木さんは東京都出身で、1968年、歌謡曲の歌手としてデビューし、その3年後、テレビアニメ「原始少年リュウ」で、初めてアニメの主題歌を担当しました。
その後、「マジンガーZ」の主題歌を歌い70万枚を売り上げる大ヒットとなったほか、「バビル2世」、「宇宙海賊キャプテンハーロック」など人気アニメの主題歌や特撮ソングを数多く歌い、ファンからは「アニメソングの帝王」、「アニキ」などと呼ばれ、親しまれました。
また、日本のアニメが人気のフランスや中国など海外でも活躍し、2010年には「上海国際博覧会」でライブを行いました。
所属事務所によりますと水木さんは去年4月以降、肺がんの治療とリハビリをしながら、精力的に音楽活動を続け、先月27日にもライブを行ったということですが、今月6日、体調を崩して都内の病院に搬送され、肺がんのため亡くなりました。
74歳でした。

水木一郎さんの死を受けて「マジンガーZ」の原作者で、漫画家の永井豪さんは、ツイッターに追悼のコメントを投稿しました。
コメントは次の通りです。
「水木さんは、『マジンガーZ』のテーマソングを大ヒットに導いてくれた恩人です。マジンガーZが、50年もの長きにわたって、人気を保ち続けることができたのは、水木さんのおかげです。毎回、歌うたび、決して気を抜かず、愛と魂をこめてテーマを歌い続けた水木さんの力です。いつも全力で元気さをアピールする方でした。ステージパフォーマンスはもちろんのこと、普段のお付き合いでも、明るく楽しい人でした。ファンを大切にする姿勢に、いつも頭が下がる思いでした。有難う!水木一郎さん。心から、ご冥福をお祈りいたします。」

歌手の水木一郎さんが亡くなったことを受けて、イベントなどで共演してきたタレントで歌手の中川翔子さんは「水木一郎アニキがいない世界なんて、信じたくないです。誰よりも元気で明るく強く優しく、一緒にゲームをしたり歌ったり本当に娘のように可愛がっていただきました。どんな時もプロフェッショナルにパワフルにステージに立ち、大きな愛と勇気を込めて生涯現役で歌い続けてくださった偉大な功績。アニソンという文化で世界中を救ってくれた、唯一無二の偉大な太陽です。いまのアニソンで、世界が笑顔で繋がる未来はアニキのおかげです。まだ受け止められません…」とコメントしています。