神奈川県 同時流行に備え オンライン診療拡充へ体制作り急ぐ

新型コロナと、インフルエンザの同時流行も懸念されるなか、神奈川県は、オンライン診療を拡充しようと体制作りを急いでいます。

神奈川県は、この冬、新型コロナとインフルエンザが同時に流行した場合、外来の受診を希望する人は、一日最大3万5000人にのぼり5000人分足らなくなると試算しています。
そこで県は、医療機関に対して、オンライン診療を行うよう呼びかけていますが、先月、発熱外来を行っている医療機関に調査したところ、回答があった1028の機関のうち、コロナ患者をオンライン診療で診ていると回答したのは237と、全体の2割ほどにとどまりました。
新たにシステムを構築するのに手間や費用がかかることや、直接診察をせずに正確な診断ができるのかといった不安があるということです。
県は今月、医療機関向けに「オンライン診療指南塾」などと題したウェブ上での研修会を開いたり、オンライン診療を始めるための初期費用を補助する制度を作ったりして、協力を呼びかけています。
一方、患者側に対しても、重症化リスクが低く、症状が軽い場合は、できるだけオンライン診療を利用するよう呼びかけています。
今週開かれた会見で、黒岩知事は「インフルエンザとの同時流行が起きた場合、発熱患者がぜんぶ医療機関に押し寄せたらパニックになる。医療機関を守るためにもオンライン診療の活用は非常に重要だ。患者の立場からすると、やり方がわからない人もいると思うので、しっかり説明して、理解を求めていきたい」と話していました。

発熱外来を行っている横浜市のクリニックは、感染者数の拡大を受けて、来月からオンライン診療を始めることにしています。
横浜市神奈川区にある「横浜かんだいじファミリークリニック」では、今月に入ってから、発熱外来を受診する患者が急増しています。
対応できるのは一日に20人が限界で、診察を断るケースも増えていることから、来月からオンライン診療を取り入れることにしました。
これにより、診察の時間が大幅に短縮されて、これまでの2倍の患者を診ることができるということです。
ただし、ほかの病気や重症化のリスクを見落とさないよう、必要な場合には、クリニックに来てもらって検査などを行うことにしています。
河野真二院長は「インフルエンザが流行すれば、新型コロナとの同時感染などで高齢者を中心に重症化する人が増える可能性もある。患者さんが路頭に迷わないように、できるだけ対応していきたい」と話していました。