文化勲章受章の写真家 田沼武能さん追悼展 被写体は子ども

世界の子どもたちをテーマに写真を撮り続け、写真家として初めて文化勲章を受章し、ことし6月に亡くなった田沼武能さんの写真展が東京・中野区で開かれています。

東京工芸大学で開かれている写真展は、田沼さんが大学の前身の東京写真工業専門学校の出身で、その後、教授などを務めた縁から開かれ、田沼さんが70年間をかけて国内外で撮影した子どもたちの写真80点が展示されています。
このうち、昭和30年に東京・佃島で撮影された写真は、紙芝居に集まって、夢中になって見入る子どもたちを写していて、戦後の下町の雰囲気を感じ取れます。
また、3年前にレバノンで撮影された写真は、内戦が起きているシリアからの難民の子どもとレバノンの子どもが学ぶ学校の様子を写していて、子どもたちの真剣なまなざしが印象的です。
会場を訪れた写真学科4年の女子学生は「時代背景や世界の問題を写真1枚で表現できていて、とても考えさせられます」と話していました。
東京工芸大学の吉野弘章学長は「田沼先生は『子どもは社会の鏡』と言っていました。子どもたちの姿から、それぞれの時代と世界を感じてほしい」と話していました。
写真展は来月10日まで開かれています。