憲法公布76年を前に障害者らが基本的人権の大切さ訴える催し
いまの憲法が公布されて3日で76年となるのを前に、障害のある人たちが憲法が保障する権利の重さを訴える催しがきょう開かれました。
この催しは、日本国憲法が公布された11月3日にあわせて日本障害者協議会が毎年開いていて、障害のある人たちや支援者が出席してオンラインで意見を交わしました。
このなかで、日本障害者協議会の代表で自身も全盲の藤井克徳さんは「日本国憲法の11条と97条で基本的人権が重複して規定されているのは、それだけ大事な権利だということにほかならない。改憲の動きもある中で、こうした条文も含めて憲法を改めて読み直し、自分自身のことばで語ることができるように憲法の理念を学ぶことが必要なのでないか」と話していました。
また、旧優生保護法のもとで障害などを理由に不妊手術を強制されたのは憲法に違反するとして、国に賠償を求める活動を北三郎さんの名前で行っている都内の男性は、ことし3月に東京高等裁判所が国に賠償を命じる判決を言い渡したことを踏まえ、「長く険しい道のりのなかで希望の光が見えたと感じましたが、その後、国が上告したことでその光が奪われた思いです。私たち原告は高齢者ばかりで、残りの人生、無念の思いで生きたくありません。これからも全面解決を求めていきたい」と訴えました。