生後6か月〜4歳 新型コロナワクチン接種始まる 東京 港区

生後6か月から4歳までの子どもを対象にした新型コロナウイルスのワクチン接種が24日から順次開始されていて、東京・港区の集団接種会場では25日から始まりました。

子どもへの接種をめぐっては今月、厚生労働省が生後6か月から4歳の子どもを対象にしたファイザーのワクチンを承認し、準備が整った自治体から接種を始めることになっています。
このうち、東京・港区では集団接種会場が病院の会議室に設けられ、25日から始まりました。
この会場では用意した20人分の予約枠はすべて埋まっていましたが、翌週以降も接種を行うほか区内の8つのクリニックでも順次接種を受け付けることにしています。
2歳の女の子が接種をうけた30代の母親は「新型コロナで子どもが死亡する例も出ているので、すぐに打ちたいと思って来ました」と話していました。
また、1歳の男の子の20代の母親は「他の子どもが使うおもちゃを口にくわえたり、子ども自身では感染対策が難しいので接種を受けさせることにしました」と話していました。
みなと保健所の土井重典新型コロナウイルスワクチン接種担当課長は「今のところはワクチン接種が新型コロナを防ぐ第一の手段だと思うので、この機会に接種を検討してほしい」と話していました。
港区では接種を受けた親子に対して副反応や発熱に関するアンケートに協力してもらい、まとまり次第、データを公表することにしています。

生後6か月から4歳までの子どもを対象にした新型コロナのワクチン接種について都内の小児科のクリニックではさまざまな意見が聞かれました。
2歳の子どもと訪れた30代の女性は「受けたときのリスクや成長したあとどうなるのかよくわからないことが一番、不安です。どのくらいの人が受けるのか気にはなります。夫婦でも話をしていますが、まだ調べきれていないので受けない方がいいのかなっていうのがいまのところの考えです」と話していました。
また、子どもと訪れた夫婦は「打てる選択肢としてワクチンがでてきたことはすごくいいと思います。打つことが安心という人もいれば、打たなくていいという人もいると思います。まわりの話を聞きながら、子どもにとって必要かどうかしっかりと考えていきたいです。副反応や後遺症、それに安全性についてまわりの意見も聞きながら、慎重に判断したいです」と話していました。

東京小児科医会の理事で港区で小児科のクリニックを運営する時田章史医師に聞きました。
時田医師によりますと、保護者からは主に4歳以下に新型コロナワクチンの接種について子どもは重症化しにくいといわれる中、接種する意味についてや、長期的な影響や副反応を懸念する声などが寄せられているということです。
東京小児科医会などが強調しているのは、オミクロン株が流行するようになってから感染する子どもの数が増え、亡くなったり重症化したりする子どもが増えていることです。
国立感染症研究所はオミクロン株が広がった2022年1月から8月までに、新型コロナに感染して亡くなった子どもなど20歳未満の41人のうち、詳しい状況を調査できた29人を分析しました。
亡くなったのは、0歳が8人、1歳から4歳が6人、5歳から11歳が12人、12歳から19歳が3人でした。
4歳以下で亡くなった14人のうち6人は基礎疾患のない子どもでした。
また、ワクチンの副反応についてはほとんどが軽度が中程度で安全性に重大な懸念は認められないとされていて、時田医師は新型コロナのワクチンを接種するメリットは大きいと指摘しています。
そのうえで時田医師は「子どもたちがコロナにかかりにくくて、重症化しない状況が続いていたが、ことし、オミクロン株に置き換わってから大きく変わった。国も“努力義務”とした根拠は死に至るまでの病態を少しでも減らすことにある。『うちの子どもは感染したから大丈夫だ』というのではなく、子どもの死亡例などの実態を理解したうえで、冬への備えとしてできるだけ接種して少しでも感染の拡大を抑え、重症化する割合を少しでも少なくしてほしい。どうしても心配な人は厚生労働省などの情報も参考にしてほしい」と話していました。
また、小さい子どもはインフルエンザワクチンやほかの予防接種との兼ね合いも気になります。
インフルエンザのワクチンとは同時接種も可能で、インフルエンザ以外のワクチンについては、原則として接種の間隔を2週間空けることが必要だとされています。
時田医師は優先順位は主治医と相談してほしいとしています。