千葉 松戸 女児不明から1週間 下流域にさらに範囲広げ捜索
千葉県松戸市の小学1年生の女の子の行方が分からなくなってから、30日で1週間です。
警察と消防は30日から捜索の中心を靴が見つかった河川敷などから川の下流域に移し、さらに範囲を広げて進めています。
千葉県松戸市に住む小学1年生の南朝芽さん(7)は1週間前の今月23日の午前11時半ごろ、自宅から近くの公園に1人で出かけたまま行方が分からなくなっていて、警察と消防は30日も捜索を進めています。
これまでの捜索では松戸市と隣接する流山市の公園で朝芽さんのキックスケーターがそこからおよそ300メートル離れた江戸川の河川敷では靴と靴下がさらに、およそ1キロ下流にある松戸市内の取水口では帽子が見つかっています。
警察と消防は30日から捜索の中心を靴や帽子が見つかったエリアからさらに川の下流域に移していて、ボートに乗った警察官やダイバーなどが手がかりを探していました。
また、東京湾につながる旧江戸川の河口付近でも新たに捜索を始めています。
朝芽さんは身長およそ1メートル15センチで髪はショートカット、当日の服装はピンク色の半袖のTシャツ、青色の半ズボンだということで警察は情報提供を呼びかけています。
松戸警察署の電話番号は047ー369−0110です。
江戸川は千葉県市川市の周辺で川の本流と旧江戸川に分かれてそれぞれ東京湾につながっています。
国土交通省江戸川河川事務所によりますと、本流側には「可動ぜき」が設けられ、基本的に閉じているため、川の水は旧江戸川に流れています。
このため、旧江戸川でも捜索が行われています。
南朝芽さんの捜索は江戸川沿いにある各地の警察と消防が参加しおよそ190人態勢で行われています。
このうち、千葉県警と埼玉県警はあわせて160人態勢で、江戸川の両岸にある河川敷のほか帽子が見つかった千葉県松戸市の取水口から河口付近までのおよそ20キロの下流域にボートやダイバーを出して捜索を進めています。
また、消防は千葉と埼玉のあわせて4市の消防が参加し、30日はおよそ30人態勢で捜索にあたっています。
さらに、海からは海上保安部が川の河口付近の警戒にあたっています。
南朝芽さんの行方が分からなくなってから1週間となり、警察が捜索を行っている江戸川の現場周辺では、捜索を見守る住民の姿が見られました。
近くに住む58歳の男性は「この近くでよく釣りをしていたので、女の子のことがずっと気になっています。両親は本当につらい思いをしているだろうと思うので、早く見つかってほしいです」と話していました。
また、72歳の男性は「この河川敷は毎日のように散歩していますが、何か手がかりがないかと周囲を見渡しながら歩くようになりました。行方不明になったあと、川の水かさも増していたので心配しています」と話していました。
千葉県松戸市に住む南朝芽さんが1週間前から行方が分からなくなっていることを受けて、地元の松戸市は、引き続き家族の支援を続けていくことにしています。
具体的には教員免許をもつ職員が家族と直接面会したり、電話やメールでやりとりしたりして、毎日、捜索にあたっての要望などを聞き取っているということです。
また、家族が作成したチラシの印刷や配布の支援も行っていて松戸市の本郷谷市長は「朝芽ちゃんの元気な姿を見られるよう、市民の協力を得ながら、市として全力あげて対応していきたい」と話しています。
千葉県流山市は、30日からJR南流山駅前にある電子看板=デジタルサイネージに、朝芽さんの家族が作ったチラシを映し出して、駅を利用する人に情報提供を呼びかけています。
また松戸市は午前10時と午後4時の一日に2回、市の防災無線で情報提供を呼びかけています。
防災無線では朝芽さんの身長や髪型、服装を伝えたほか、各家庭に設置されている防犯カメラやドライブレコーダーの映像の提供を3分間にわたって呼びかけていました。