27日国葬 都内各地で厳重警戒 26日から交通規制も始まる

安倍元総理大臣の「国葬」を27日に控え、警視庁は、都内各地で厳重な警戒を続けています。
26日午後にはアメリカのハリス副大統領が来日し、高速道路や一般道の一部での交通規制が始まりました。

日本武道館で行われる安倍元総理大臣の「国葬」を27日に控え、警視庁は、都内の大使館や要人が宿泊するホテルなどで多くの警察官を配置して厳重な警戒を続けています。
26日午後には、アメリカのハリス副大統領が来日したのにあわせて交通規制が始まり、このうち、東京・港区の「西麻布交差点」では午後4時前に車列が近づくと、およそ10分間にわたり一般の車両を通行止めにしていました。
また、首都高速道路の一部も入場が規制され、高樹町インターチェンジでは警察官がコーンを設置していました。
27日も首都高速道路は都心部の広い範囲がおよそ9時間にわたって通行止めになるほか、会場周辺などの一般道も通行が規制される予定で、警視庁は、交通規制の詳細をホームページで公表し、う回路などを事前に確認してほしいとしています。
警視庁は27日、警視総監をトップとする「最高警備本部」を設置し、およそ2万人の態勢で警備に臨む方針で、都内は厳戒態勢となります。

安倍元総理大臣の「国葬」を前に、警視庁は、会場の日本武道館周辺の安全を確保しようと、お堀でダイバーが水中に潜って調査したり、献花台付近の警備を強化したりするなど、対策を進めています。
日本武道館で行われる安倍元総理大臣の「国葬」を27日に控え、警視庁では、会場の日本武道館周辺の安全を確保しようと、多くの警察官を配置してパトロールを強化するなど、厳重に警戒しています。
また、近くのお堀では、水難救助隊のダイバーが水中にもぐって不審物がないか調査したほか、周辺のマンホールを警察官が1つ1つ開けて、内部を確認していました。
一方、北側の九段坂公園では、一般向けの献花台の設営が進んでいて、警察官や民間の警備員が配置され警備を強化していました。
日本武道館がある北の丸公園は、26日午後5時から27日の午後7時まで関係者以外の入園ができなくなるということで、会場周辺は厳戒態勢となっています。

安倍元総理大臣の国葬を27日に控えるなか、国葬に反対する市民グループが東京・永田町で集会を開き、「法的根拠がない」などとして国葬の中止を訴えました。
26日午後、東京・永田町にある衆議院の議員会館で市民グループが開いた集会には、主催者の発表でおよそ280人が集まりました。
市民グループ代表の藤田高景さんは「岸田首相があげる国葬の理由は全く根拠がなく納得できるものではない」とあいさつし、国葬の中止を訴えました。
オンラインで参加した京都大学の高山佳奈子教授は「法学者として法的根拠のない国葬はできない。安倍氏が立派かどうかに関係なく、国葬に賛成することは憲法上の原則である財政民主主義に反する」と述べました。
参加した70代の男性は「安倍氏の政治についてはさまざまな意見が以前からあったので、国葬の実施は閣議決定ではなく、国会で公に議論されるべきだった」と話していました。
安倍元総理大臣の国葬は27日、東京の日本武道館で行われる予定です。
政府は国葬について「内閣府設置法に内閣府の所管事務として国の儀式の事務に関することが明記され、閣議決定を根拠として行うことができる」としています。