入管施設でのカメルーン人男性死亡 賠償裁判 水戸地裁で判決

8年前、茨城県牛久市の入管施設に収容されていた、カメルーン人の男性が死亡し、遺族が適切な医療を受けさせなかったなどとして国に賠償を求めていた裁判の判決が16日、水戸地方裁判所で言い渡されます。
入管施設での医療対応をめぐる訴訟が各地で起こされるなか、判決でどのような判断が示されるか注目されます。

2014年3月、茨城県牛久市の入管の収容施設「東日本入国管理センター」に収容されていた43歳のカメルーン人の男性が死亡し、男性の母親は「不調を訴え助けを求めていたのに救急搬送などを行わず、適切な医療を受けさせなかった」などとして国に対して1000万円の賠償を求めています。
これに対し、国は、専門的な知識のない職員が救急搬送の必要性があると認識するのは難しかったなどとして、訴えを退けるよう求めています。
去年、名古屋市の入管施設でスリランカ人のウィシュマ・サンダマリさん(33)が亡くなった事案など、入管施設での医療対応をめぐる訴訟は各地で起こされていて、判決でどのような判断が示されるか注目されます。