路上生活者や生活困窮者のコロナ感染に警戒強める 横浜

新型コロナウイルスの感染の拡大で、路上生活者や生活困窮者の間でも感染が広がるのではないかと支援団体が警戒を強めています。

横浜市で路上生活者や生活困窮者の支援を行っている「寿支援者交流会」は、月に2回、横浜駅周辺で路上生活者の体調の聞き取りや食料の配布などの支援を行っています。
この日は、ボランティア7人が集まり、路上に座っている人や寝ている人一人一人に声をかけながら体調を確認し、用意してきた乾パンや衣類を配りました。
そして、新型コロナウイルスに感染した場合には宿泊療養施設が活用できることなどを説明していました。
中には、発熱とせきの症状があってつらそうにしている人もいましたが、病院に行くよう促しても断ったということで、団体では引き続き容体を見守ることにしています.
新型コロナウイルスで陽性となった場合には、医療費が無料となりますが、検査の結果、コロナ以外の病気がわかった場合には治療費を負担しなくてはならないため、路上生活者の中には検査を受けることを避ける人もいるということです。
「寿支援者交流会」の高沢幸男事務局長は、「病院に行こうよと言ってもはいと言ってくれない人は多いです。路上生活者は一人一人の距離が近く、栄養状態もいいわけではないので1人が病気になると次々に感染してしまうおそれもあり、とても心配です」と話していました。

一方、生活困窮者などが暮らす簡易宿泊所では新型コロナウイルスに感染し宿泊所の中で療養する人が増えていて、中には介護が必要な人もいて防護服を着たヘルパーが対応にあたっています。
簡易宿泊所が集まる、横浜市中区の「寿地区」を中心にヘルパーの派遣やケアマネジメントを行う介護事業所です。
事業所によりますと、先月から今月にかけて簡易宿泊所で生活している利用者のうち6人が感染しましたが、病床がひっ迫していることから宿泊所にとどまって療養している人が多いということです。
この日、ヘルパーが訪れたのは療養中の80代の男性が暮らす簡易宿泊所の部屋です。
男性は、今月22日に熱が出て感染が確認され、一時、血中の酸素濃度が80%台まで低下したため、救急搬送されましたが、病院で酸素濃度が上がったこともあり、入院せずに宿泊所に戻されたということです。
男性は認知症の症状があり、ふだんは週2回、デイサービスに通っていましたが、感染して療養する期間中は通えないたため、通常は1日1回訪れていたヘルパーが1日2回に増やして着替えやトイレの介助などを行っています。
この宿泊所では男性のほかにも感染者が出ていてそれぞれ個室で療養していますが、調理場やトイレなど共用のスペースもあり、感染者に除菌シートを渡して触った場所を拭くなどの対応を求めていますが、感染対策には限界もあるということです。
「ことぶき介護」の梅田達也管理者は、「7月以降は発熱する人が多くなっています。陽性の利用者の方に接する緊張感もありますし、ヘルパーで感染してしまった人もいて、代わりに勤務できる人が見つからず、超過勤務や休日出勤で対応していますが限界に近づいています」と話していました。