暑さでニワトリ弱り産卵数減 飼料も高騰で養鶏場は“二重苦”
厳しい暑さが続くなか、ニワトリの卵の生産量が全国で最も多い茨城県の養鶏場では、ニワトリが弱って産む卵の数が減るなどの影響が出ています。
ロシアによるウクライナ侵攻や円安によるエサ代などの高騰も加わり、養鶏場の代表は「二重苦だ」と話しています。
茨城県常陸大宮市の「石黒たまご園」では、1500羽のニワトリを飼育しています。
連日続く暑さ対策として、栄養価の高いエサを与えて体力をつけさせたり、水飲み場に常に冷たい水があるようにしたりといった工夫をしていますが、暑さが本格化する前と比べると産む卵の数が2割から3割減ったということです。
さらに、卵の重さも2グラムから3グラムほど減って、SサイズやMサイズの小ぶりのものが多くなっているということです。
このため、販売先に対して注文を減らしてもらったり、サイズが小さくなることについて了承を得たりしているということです。
この養鶏場では、ロシアによるウクライナ侵攻や円安によるエサ代などの高騰が打撃となりことし6月に卵の価格を値上げしましたが、そこに暑さが加わって生産量が減ることで売り上げの減少を懸念しているということです。
代表の石黒昌太さんは「ニワトリは暑さに弱く、暑さでエサを食べられなくなり、卵をなかなか産めなくなってしまいます。なるべく値上げはしたくありませんが、エサや資材が毎月のように値上がりしていることに加え、この暑さで、経営は二重苦の状態で頭が痛いです」と話していました。