小児がんのドラックラグを考えるシンポジウム

欧米と比べて小児がんの新しい薬の承認が進まない現状を変えようと、6歳の息子をがんで亡くした父親らが都内でシンポジウムを開き、日本での薬の承認を促す制度の導入を訴えました。

このシンポジウムは小児がんの患者団体や医師らでつくるグループ「小児がん対策国民会議」が5日夜、都内で開き、オンラインでおよそ270人が参加しました。
最初に国立がん研究センター中央病院の小川千登世小児腫瘍科長が小児がんの新薬の承認をめぐる現状を説明し、法律で開発を義務づけている欧米と制度の整備が進まない日本との間で使える薬に差が出る「ドラックラグ」が広がっていると指摘しました。
つづいて患者家族の代表の鈴木隆行さん(40)が長男の蒼さんにアメリカなどでは投与可能な新薬が使えなかった経験を語りました。
蒼さんは生後6か月で希少ながんが見つかりましたが体への負担が少ない新薬が日本では使えず、手術や抗がん剤を組み合わせた治療で障害が残り、一度は退院したものの5年余り経って再発した際にも新薬を使うのは困難で、6歳で亡くなりました。
隆行さんは「6年間の短い人生で苦しい思いをさせてしまった。これが日本の現状です。せっかく開発された薬なので、同じように届けてもらいたい」として日本で新薬の承認を促す制度の導入を訴えました。