都の専門家“誰もがいつどこで感染してもおかしくない状況”

東京都の新型コロナウイルスの感染状況と医療提供体制を分析・評価するモニタリング会議が開かれ、新規陽性者数の7日間平均が初めて3万人を超えて過去最多となったことを受けて、専門家は「誰もがいつどこで感染してもおかしくない状況だ」として強い危機感を示し、みずからが身を守る行動を徹底するよう訴えました。

東京都はモニタリング会議を開き、都内の感染状況と医療提供体制の警戒レベルをいずれも最も深刻なレベルで維持しました。
新規陽性者の7日間平均は、モニタリング会議に報告される数字としては初めて3万人を超えて過去最多の3万2921人となり、前の週のおよそ1.1倍となりました。
会議ではいまの増加のペースが続けば、今月10日時点では3万6213人となる予測が示されました。
専門家は「これまでに経験したことのない爆発的な感染状況が続いて、誰もがいつどこで感染してもおかしくない状況だ」として強い危機感を示しました。
そのうえでエアコンの使用中での換気や3密の回避、それに人と人との距離の確保などの基本的な感染防止対策で、みずからが身を守る行動を徹底するよう訴えました。

東京都の小池知事は、モニタリング会議のあと、新型コロナの感染急拡大を受け、政府が新たに導入した「BA.5対策強化宣言」を出す考えがあるかどうか報道陣から質問されたのに対し、「すでに8月21日までを特別期間として設け、帰省や旅行、そのほか職場などでの留意点を示して、感染対策を徹底してもらうようにしていてそちらで対策していきたい」と述べるにとどまりました。

東京都は4日のモニタリング会議で新型コロナウイルスのオミクロン株の1種、「BA.2.75」を即日で検出できる新たな検査手法を開発し、運用を始めたと発表しました。
「BA.2.75」は、オミクロン株の「BA.2」系統の変異ウイルスで、インドでは、ことし5月の時点で感染者数や死亡者数が低い水準で推移していましたが、その後、増加傾向に転じていて「BA.2.75」の拡大が影響している可能性も指摘されています。
これまでに都内では9例の感染が確認されていますが、都は発生状況をいち早く把握して感染拡大を防ごうと、即日で検出できる新たな検査手法を開発して今月から運用を始めたと4日のモニタリング会議で公表しました。
都によりますと、これまでの検査ではすべての遺伝子の情報を解析するため、結果が出るまでに1週間ほどかかっていましたが、新たな検査は「BA.2.75」の特徴的な変異の有無のみを確認するため短期間で結果が出るということです。
都に助言を行う東北医科薬科大学の賀来満夫特任教授は「『BA2.75』は『BA5』よりも感染力が強いと言われていて、今後、急激に感染が拡大する可能性も否定できない。新たな検査を活用しながら今後の推移を見ていきたい」と述べました。