コロナ禍影響か 単独登山者の遭難相次ぐ 警察が注意呼びかけ

本格的な夏山シーズンに入り、長野県内では今月、単独の登山者が死亡するケースが相次いでいます。
警察は新型コロナウイルスの影響で単独で登山する人が増えている印象があるとして、初心者は特に経験者と複数人で登山するよう呼びかけています。

警察によりますと、本格的な夏山シーズンに入り、長野県内では今月1日から19日までに13件の遭難が発生していて、このうち北アルプスの奥穂高岳と霞沢岳、それに八ヶ岳連峰の赤岳では30代から50代の男性3人が滑落するなどして死亡しました。
これは過去3年の7月の1か月に登山で遭難し死亡した人の数を上回っています。
死亡した3人はいずれも単独で登山していて、警察は「新型コロナの影響で単独の登山が増えている印象がある」としています。
そのうえで「単独の登山は安全管理の判断を1人でしなければならず、遭難した際、発見や救助が遅れるリスクがある」として、これから4連休を控え、初心者は特に、経験者と複数人で登山するよう呼びかけています。

今月17日の早朝、北アルプスの玄関口・長野県松本市の上高地では多くの登山客が山に入る準備をしていました。
そこで目立ったのは単独での登山者の姿です。
上高地の登山相談所によりますと、この日提出された登山計画書では入山した194人のうち47.4%にあたる92人が単独での登山者だったということです。
東京から1人で来た20代の女性は「以前は友人と登山に来ていましたが、新型コロナの感染が広がる中で単独で登るようになりました。いまの感染状況では友人は誘いづらい」と話していました。

長野県警察本部は、単独での登山に注意を呼びかける機会を増やそうと、登山者との接点が多い登山用品の専門店に協力を呼びかけています。
今月17日には長野県松本市にある専門店で従業員を対象にした講習会を開きました。
このなかで長野県警山岳遭難救助隊の岸本俊朗隊長が「1人で山に登ろうとする客がいたら、単独登山のリスクを説明したうえで適切なアドバイスをしてほしい」と呼びかけました。
講習会に参加した石井スポーツ松本店の石井徹店長は「専門店として、遭難防止のために自分たちができることはまだまだあると感じた。単独なのか、複数人なのかを客から聞き取ったうえでアドバイスしていきたい」と話していました。