JOC会長“招致で汚職の疑い”

フランスのAFP通信や有力紙「ルモンド」は、JOC=日本オリンピック委員会の竹田恒和会長に関して、来年の東京オリンピック・パラリンピックの招致をめぐる汚職に関わった疑いでフランスで刑事訴訟の手続きが取られていると伝えました。
AFPは、司法関係者の話として、竹田会長が、招致をめぐって200万ユーロ、日本円にして、およそ2億5000万円を支払った疑いがあると伝えています。

JOC・日本オリンピック委員会は竹田恒和会長の「去年12月に聴取を受けたのは事実だが、聴取に対して内容は否定した」とするコメントを発表しました。

JOCの竹田会長をめぐっては、おととし東京オリンピック・パラリンピックの招致をめぐってフランスの検察当局が贈収賄などの疑いで捜査していたことが明らかになっています。
具体的には、日本の銀行口座から、国際陸上競技連盟の前会長の息子に関係するとみられるシンガポールの会社に、およそ2億2000万円が振り込まれていたことをめぐる捜査でした。
これについて、JOCは「招致委員会が行った金銭の支払いに違法性はなかった」とする調査結果を発表していました。
当時、フランスからの要請に基づいて、東京地検特捜部が、竹田会長はじめ、招致委員会の関係者から任意で事情を聴きました。
これに関して、竹田会長は「フランスの捜査に協力するということで、話をした。JOCの調査結果を話しただけだ」などと説明しました。

2020年東京オリンピック・パラリンピックの招致をめぐってはWADA・世界アンチドーピング機構の第三者委員会が、ロシアの一連の組織的なドーピングを調査していた中で、2016年1月、日本側が国際陸上競技連盟などに多額の協賛金を支払ったと疑惑がもちあがりました。
その後、フランスの検察当局が捜査を開始し、5月には、日本の銀行口座から国際陸連のラミン・ディアク前会長の息子に関係すると見られるシンガポールの会社に、東京大会招致を名目に2回に分けてあわせておよそ2億2000万円が振り込まれたとして、贈収賄の疑いで捜査していると公表しました。
検察当局は、東京が開催都市に選ばれた2013年9月、ディアク前会長がIOC・国際オリンピック委員会の委員を務めていたため、開催地の決定に影響力を行使できる立場にあったと指摘していました。
一方、当時、招致委員会の理事長を務めていたJOC・日本オリンピック委員会の竹田恒和会長は、振り込みを認めた上で、「招致計画づくり、ロビー活動など多岐にわたる招致活動のコンサルタント料で、正式な業務契約に基づく対価として行ったものだ。なんら疑惑をもたれるような支払いではない」などと主張していました。
その上で、JOCは、シンガポールの会社との契約に違法性がなかったどうかを調べるため、弁護士2人と公認会計士1人からなる調査チームを5月25日に設置し、調査チームは、契約に関わった当時の招致委員会のメンバーから聞き取りを行ったり、会社の実態をシンガポールで調べたりして、違法性の有無や実態解明につとめてきました。
そして、調査チームは9月に調査結果を報告し、当時の招致委員会が行った金銭の支払いに違法性はなかったと結論づけた一方で、手続きの透明性に問題があったと批判していました。