将棋の「王位戦」第2局 渡辺九段が勝利 函館

将棋の「王位戦」第2局 渡辺九段が勝利 函館

函館市で行われている将棋の八大タイトルの1つ、「王位戦」七番勝負の第2局で、挑戦者の渡辺明九段が藤井聡太七冠に勝って勝敗を1勝1敗のタイに戻しました。

「王位戦」七番勝負の第2局は函館市で行われ、2日目の18日、先手の渡辺九段が17日の対局終了時に次の1手を書いた「封じ手」を立会人が開封して対局が再開しました。
互いに出方をうかがう展開から渡辺九段が攻めに転じ、午後5時40分、藤井七冠が97手までで投了。
渡辺九段が勝って、勝敗を1勝1敗のタイに戻しました。
藤井七冠は今月「棋聖戦」を5連覇で制し、初めての永世称号、「永世棋聖」の資格を最年少で獲得しています。
今回の「王位戦」で防衛を決めれば5連覇となり、2つ目の永世称号、「永世王位」の資格を獲得することになります。
一方、渡辺九段は、これまでに藤井七冠とタイトル戦で5回顔を合わせていますが、いずれも敗れていて、雪辱を期す戦いです。
「王位戦」七番勝負はことし9月にかけて日程が組まれ、次の第3局は今月30日と31日に徳島市で行われます。

【対局にあわせて2人が食べた昼食は】
この対局にあわせて、会場となっている市内のホテルは地元の飲食店などから藤井聡太七冠と渡辺明九段に提供されるおやつや昼食のメニューを選定しています。
日本将棋連盟によりますと、対局2日目の18日の昼食には▼藤井七冠が高級魚のキンキなどでだしをとった塩ラーメンを、▼渡辺九段が、チャーシューがのった塩ラーメンとチャーハンのセットをそれぞれ注文したということです。
このうち、藤井七冠が注文した塩ラーメンを提供した店にはさっそく多くのファンが訪れ、店では対応に追われていました。
徳島県から対局の観戦に訪れたという女性は「藤井七冠と同じ場所で同じものを食べることが出来て最高です」と話していました。
また、ラーメン店「函館麺や一文字」の藤原恭平店長は「昼食に注文してもらい光栄です。函館にはおいしいものがあるというアピールになればうれしい」と話していました。