地球温暖化などテーマに研究者らの国際会議 札幌で国内初開催

世界各国の研究者らが地球温暖化や気候変動をテーマに情報を交換する会議が5日間の日程で札幌市で始まりました。

始まったのは1994年から定期的に開かれている「全球エネルギー水循環プロジェクト国際会議」です。
9回目となる今回は初めて日本で開催され、48の国と地域から研究者や行政職員などおよそ1000人が参加しています。
はじめに会議の理事長を務めるアメリカの研究者のピーター・ファン・オーベレン教授が「今回の会議における成功の鍵は皆さんです。エキサイティングな議論に参加してほしい」とあいさつしました。
続いて北海道大学大学院の山中康裕教授が基調講演を行い、2021年にノーベル物理学賞を受賞した真鍋淑郎さんの研究を紹介しました。
この中で山中教授は、二酸化炭素濃度の上昇が地球温暖化に影響するという真鍋さんが打ち出した予測モデルについて「地球温暖化を防ぐパリ協定のベースとなっている。基本的な研究が知識の水平線を広げた」と述べ、その業績をたたえました。
会議の事務局を務める北海道大学大学院の山田朋人教授は「気候変動やそれに伴う災害が世界中で多発している中、研究成果の共有と充実した議論を行って、防災施策の意思決定につなげたい」と話していました。
会議は5日間にわたって行われ、最新の研究成果の発表や議論が行われることになっています。