シマフクロウ 釧路・根室地方で繁殖順調か 環境省が標識調査

国の天然記念物で絶滅のおそれがあるシマフクロウについて、環境省はことし44羽のヒナが確認され、特に釧路・根室地方で繁殖が順調に進んでいるとみられると発表しました。

北海道のみに生息し絶滅危惧種に指定されている国の天然記念物シマフクロウについて、環境省は毎年、その年に生まれたヒナに個体を識別する足輪をつけ行動範囲などの生態を調べる「標識調査」を行っています。
ことしの調査は道東などで5月中旬から先月にかけて1か月あまり行われました。
その結果、確認されたヒナの数は44羽で去年より3羽少なくなったものの調査を始めた1985年以降、過去2番目に多くなりました。
地域別では根室地方が16羽と最も多く、次いで釧路地方が15羽、十勝地方が5羽、オホーツク地方と日高地方がそれぞれ4羽となっています。
釧路・根室地方は過去の調査の中で最も多くなり繁殖が順調だったとみられるということです。
環境省釧路自然環境事務所は「ヒナが今後成長してほかの地域に生息域を広げていくための環境を各地に整備する取り組みを進めていきたい」としています。