鹿追町と釧路市の美術館の所蔵作品をいっしょに展示

道東にある2つの美術館が所蔵する、道東の風景などが描かれた作品を一堂に紹介する展覧会が鹿追町の美術館で開かれています。

この展覧会は、鹿追町の神田日勝記念美術館が釧路市立美術館の協力を得て開き、会場には、2つの美術館が所蔵する絵画、およそ40点が展示されています。
このうち釧路の大学で美術を教えながら画家として活躍した望月正男の油彩画、「漁火」は、釧路港にいさり火をともした漁船が集まった幻想的な光景を描いています。
また十勝を代表する画家、神田日勝の油彩画、「静物」は、むしろの上に野菜や果物、それに鶏肉など豊かな食材が広げられた日常の一場面を描写しています。
会場を訪れていた神田日勝の妻のミサ子さんは「当時はりんごやみかんが食べたくても十分になかったので、だからこそ日勝はたくさんの食べ物を描いたのだと思います。『絵のことだけは口出しするな』と言う人で、この絵は家族がいる茶の間で描いていました」と話していました。
神田日勝記念美術館の杉本圭吾学芸員は「地域の特性として、十勝と釧路で違うところや似ている部分を探してもらい、道東の美術を感じ取ってもらいたい」と話していました。
この展覧会は9月16日まで開かれています。