【独自】幌延町 宗谷線雄信内駅・南幌延駅の廃止受け入れへ

道北の幌延町が維持管理を行っているJR宗谷線の雄信内駅と南幌延駅について、町は維持管理費などの負担が重いとして、廃止を受け入れる方針を固めました。廃止の時期については来年の春とし、来月にもJR北海道に意向を伝える考えです。

幌延町にあるJR宗谷線の雄信内駅と南幌延駅は1日の平均利用客が1人以下にとどまっていて、JR北海道が廃止の方針を示すなか、町が2021年度から維持管理費を支出し、存続されています。
しかし、年間の維持管理費がおよそ250万円かかるほか、今後、駅舎などの修繕費として500万円ほどが必要になるとみられるため、町は「負担が重い」として廃止を受け入れる方針を固め、住民に伝えたということです。
廃止の時期については来年の春とし、来月にもJR北海道に意向を伝える考えです。
雄信内駅と南幌延駅は鉄道以外の手段で訪れにくい場所にあることから、鉄道愛好家の間で「秘境駅」と呼ばれて人気があり、町は観光振興で活用しています。
幌延町は「秘境駅として話題を呼び、地域の活性化に貢献しているが、維持管理や修繕にかかる費用の負担は大きく、住民からも『廃止はやむをえない』という意見が多い。廃止後も交通の利便性を確保するために、住民にはタクシー代の補助制度の利用などを呼びかけていきたい」と話しています。