先月の道内貿易概況 輸出額は5か月ぶりマイナスに 函館税関

5月の道内の輸出額は、ホタテを中心とする魚介類が減少したことなどから去年の同じ月と比べて5か月ぶりのマイナスとなりました。

函館税関は19日、道内の先月の貿易概況を発表しました。
それによりますと、輸出額は、自動車の部分品や石油製品などが増加したものの、魚介類や鉄鋼くずなどが減少したことから242億3000万円と、去年の同じ月と比べて14.9%減少し、5か月ぶりのマイナスとなりました。
輸出品目のうち、「魚介類と水産加工品」では去年の同じ月から64%減少した28億6100万円となり、中国による日本産水産物の輸入停止などの影響によって12か月連続で前の年の同じ月を下回りました。
このうち、ホタテを中心とする「甲殻類及び軟体動物」では、中国向けの輸出はゼロになった一方、ベトナムは去年の同じ月と比べて数量で80倍、金額が34倍となる5億円あまりまで増加したほか、韓国やタイなども増えています。
輸入では、原油などが増加した一方で、ロシアによるウクライナ侵攻の影響で高騰した石炭の価格が落ち着いてきたことなどから去年の同じ月と比べて9.1%減少した1542億4400万円となり、3か月ぶりのマイナスとなりました。
これにより、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は1300億1400万円の赤字となっています。