札幌市委託の夕食宅配業者が安否確認怠る 利用者の女性が死亡

札幌市が高齢者に夕食を宅配する事業を委託している業者が、利用者の80代の女性の安否確認を2日にわたって怠っていたことがわかりました。この女性が自宅で倒れているのを家族が見つけましたが、死亡が確認され、市は家族に謝罪しました。

これは札幌市が19日公表しました。
それによりますと、札幌市が高齢者に夕食を宅配する事業を委託している東京の企業「シニアライフクリエイト」のフランチャイズ加盟店の配達員が今月7日午後2時ごろ、中央区にある80代の利用者の女性の自宅を訪れた際、応答がなかったにもかかわらず、安否確認や関係機関への連絡をせず、食事をドアノブにかけて立ち去ったということです。
翌8日午後1時半ごろ、別の配達員が訪問した際にはドアノブには前日の7日の食事がかかったままでしたが、またも安否確認をせず、当日分の食事に取り替えて立ち去ったということで、同じ8日に家族が訪れたところ、女性は家の中で倒れていたということです。
女性は病院に運ばれましたが、死亡が確認されました。
この宅配事業は食事を届ける際に安否確認を行い異常があった際は関係機関に連絡する契約だということで、札幌市は女性の家族に謝罪しました。
札幌市によりますと、このサービスの利用者はことし3月時点で2305人で、札幌市は、「シニアライフクリエイト」とほかの10の委託先すべてに安否確認を徹底するよう指示しました。
札幌市は「ご家族の皆様に深くお詫び申し上げるとともに今後同様の事案が発生することのないよう再発防止に努めてまいります」としています。