釧路で“博物館浴”の実験 展示鑑賞でリラックス効果など期待

博物館や美術館の展示品を鑑賞することでリラックス効果などが期待されるという「博物館浴」の実験が釧路市の美術館で行われました。

「博物館浴」は博物館や美術館の展示品を鑑賞することでリラックス効果などが期待されるとして、九州産業大学地域共創学部の緒方泉特任教授が提唱し、4年ほど前から全国各地で実験が行われています。
10日は釧路市立美術館で実験が行われ、地元の高校の授業で美術を学んでいる生徒23人が参加しました。
実験でははじめに、測定機器を使って展示品を見る前の血圧や脈拍を測ったり、心理状態を確かめるためのアンケートを行ったりしました。
その後、展示されている作品を誰とも会話せずに20分間鑑賞し、効果を確かめるために改めて同じ項目を測定していました。
釧路市での実験はことし9月と来年1月にも行われ、詳しいデータの検証が進められることになっています。
実験に参加した生徒は「実際に絵を見て思ったことが数値に表れていたことがとてもおもしろかった」と話していました。
実験を企画した緒方特任教授によりますと、これまでに各地の博物館や美術館で行った実験では血圧の変化などが確認されたということで、「博物館での癒やしの効果などを証明し、博物館を身近なものにしたい」と話していました。