共存目指す“クマ活”でヒグマが身を隠す草の刈り取り 斜里町

オホーツク海側の斜里町で、ヒグマによる被害を減らし人と共存できる環境をつくろうと、ヒグマが身を隠す草を刈り取る取り組みが行われました。

人とヒグマの共存を目指す「クマ活」と呼ばれるこの取り組みは、斜里町ウトロにあるホテルが行っていて、5日はホテルの従業員やボランティアなどおよそ40人が参加しました。
参加者たちは、はじめに知床のヒグマの保全や管理を担う知床財団の職員から、クマが草やぶの中に潜むと捜索が難しくなるため、草刈りは重要だということなどを教わりました。
このあと参加者たちは斜里町ウトロの国道沿いの斜面で草刈りを行い、高さ2メートルほどある草やぶを枝切りばさみで次々と刈り取っていきました。
知床では去年、駆除されたヒグマの数が過去最多を記録し、斜里町ウトロでも街なかでの目撃が相次ぎました。
ボランティアとして参加した札幌市の女性は、「気候変動などで札幌でも今後ヒグマに遭遇する可能性もあるので、クマをより身近に感じるいい機会になった」と話していました。
「クマ活」を行っているホテルの従業員、村上晴花さんは「草刈りの活動を通して、この場所にヒグマが現れることを感じてもらい、ヒグマとの共存を考える機会にしてもらいたい」と話していました。