クマ襲撃相次いだ大千軒岳で警察などがドローンで捜索訓練

去年、大学生や消防署員が相次いでクマに襲われた道南の福島町などにまたがる山で、31日から一部で登山が可能になったことを受けて、警察などがドローンを使って遭難者を捜索する訓練が行われました。

去年11月、福島町などにまたがる大千軒岳の山中で、登山のため訪れていた大学生がクマに襲われて遺体で見つかり、その2日前には消防署員2人がけがをしました。
大千軒岳では31日から一部で登山が可能になったのにあわせて、遭難者の捜索方法を確認するため、警察や消防などからおよそ20人が集まりました。
参加者は、犠牲になった大学生に黙とうをささげたあと、衛星電話を使って関係機関どうしが連絡をとる手順の確認や、ドローンを使って遭難者を捜索する訓練を行いました。
このドローンは上空から体温などを感知することが可能で、最大でおよそ20キロ圏内を捜索できるということで、遭難者の早期発見が期待されています。
また、31日は、登山道の入り口にクマに注意するよう呼びかける看板が設置されました。
松前警察署地域交通課の玉川努課長は「全道的にクマの被害が増えてきているので複数人で行動するなど対策をとって登山をしてほしい」と話していました。