釧路港に停泊の巡視船で訓練中に誤射 上司3人を懲戒処分

ことし1月、釧路港に停泊していた海上保安庁の巡視船で、乗組員が訓練中に実弾1発を誤って発射したことをめぐり、海上保安庁は安全管理体制が不十分だったとして乗組員の上司3人を減給などの懲戒処分にしました。

ことし1月、釧路港に停泊していた巡視船「いしかり」で、拳銃の扱い方を確認する訓練中に20代の乗組員が誤って実弾を発射しました。
実弾は船内のテレビを貫通し、テレビを固定する木製の板にめり込む形で止まったということで、けが人はいませんでした。
釧路海上保安部によりますと、訓練では発射機能がない訓練用の弾を使うことになっていましたが、2種類の弾が船内の同じ弾薬庫で保管されていて、訓練を指揮する立場にあった50代の職員が間違えて実弾を装てんしたということです。
海上保安庁は弾の保管や管理を怠るなど安全管理体制が不十分だったとして、24日付けで、▼実弾を装てんした50代の職員と、▼当時、拳銃の管理をしていた50代の職員を減給、▼さらに当時、訓練を管理していた50代の総括責任者の職員を戒告の懲戒処分としました。
誤発射を受け、釧路海上保安部では、所属する3つの巡視船を対象に弾薬が規則どおり保管されているか緊急点検を行ったとしています。
釧路海上保安部の本田浩二部長は「所属職員が誤って実弾1発を発射したことは誠に遺憾です。職員に対して、安全管理を徹底させ、今後このようなことがないよう再発防止に万全を期す所存です」とコメントしています。