函館 「オーバードーズ」疑いで搬送44人 8割近くが女性

市販薬を過剰に摂取する「オーバードーズ」が深刻な問題となる中、函館市では去年、のべ44人が救急搬送され、8割近くを女性が占めていたことがわかりました。

かぜ薬やせき止めなど市販薬の決められた量や回数を超えて大量に服用するオーバードーズは、若い世代を中心に全国で問題になっています。
そうした中、函館市では去年のべ44人がオーバードーズの疑いで救急搬送されていたことが函館市消防本部への取材でわかりました。このうち、女性が35人と全体の8割近くを占めたということです。
年代別では50代が10人で最も多く、次いで、20代が8人、30代と40代がそれぞれ7人、10代が5人でした。
函館市でも10代から30代であわせて20人と全体の半数近くに上り、若い世代の救急搬送が目立っているということです。
DVや性暴力などの被害者支援を行っているNPO法人「ウィメンズネット函館」の佐藤香理事長は「オーバードーズの背景には、女性であることで受ける虐待や性暴力などの実態がある。オーバードーズを単に問題行動として見るのではなく、『SOSの発信』ととらえ、何に困っているのかしっかり話を聞きながら一緒になって解決していく支援が必要だ」と話しています。