奈井江町の猟友会 クマ駆除対策チーム 参加見送る方針伝える

クマによる被害や目撃情報が相次ぐ中、空知の奈井江町の猟友会は仕事に就いているハンターの出動手当が不十分で負担が大きすぎるとして、町の駆除対策チームへの参加を見送る方針を伝えました。

奈井江町では去年1年間にクマの目撃情報が20件報告され、地元の猟友会は警察による出動要請などに対し、ハンターが個別にボランティアで対応してきました。
町などによりますと、近年、目撃情報が増加傾向にあることから、ことし4月、猟友会に対し町や警察などによる駆除対策チームへの参加を要請しました。
対策チームはクマが目撃された際にはすぐに現場に駆けつけることにしていて、町はハンターの出動手当として1日につき8500円、駆除などのために発砲した場合にはさらに1800円加算する案を示したということです。
猟友会はメンバーなどと協議した結果、ほとんどのメンバーがハンターとは別の仕事に就いているにもかかわらず手当が不十分なことや、安全上のリスクが高く業務の負担も大きいことから、先週、対策チームへの参加を見送る方針を伝えたということです。
猟友会砂川支部奈井江部会の山岸辰人部会長は「危険な場所の最前線に向かうハンターにとってこれが本当に妥当な報酬なのかと思う。役場から提案された内容は我々ハンター側の事情が考慮されていない」と話していました。
町は引き続き猟友会と協議することにしています。