道の環境配慮基準の素案にせたな町 江差町が懸念意見

北海道が、環境への配慮のため再生可能エネルギー事業を規制する基準の策定を進めるなか、せたな町と江差町が道の案に懸念を示す意見を提出したことが分かりました。

国は、風力発電所などの建設を迅速化するため周辺環境への影響を事前に調べる「環境アセスメント」の手続きを省略できる「促進区域」の制度を設けて、各市町村に再生可能エネルギーの普及を促しています。
一方、道内の市町村が「促進区域」を設定するにあたって、道は、周辺の環境へ配慮するよう規制する基準の策定を進めていてこのほど素案を公表した上で市町村などから意見を募集しました。
その結果、せたな町と江差町が「道の素案が適用されると町の面積の多くの部分が促進区域から除外されてしまう」として道に懸念を示す意見を提出していたことが分かりました。
なかでも、せたな町は「町内の陸上風力発電事業の促進区域がおよそ8割減少し、町の脱炭素化事業の目標達成が困難になる」などとしています。
道は、こうした意見を近く公表するとともに寄せられた意見を踏まえて、素案の内容を検討することにしています。