別海町の牧場 子牛8頭被害 町がクマ捕獲用の箱わなを確認

道東の別海町の牧場で8頭の子牛がヒグマに襲われたとみられること受け、町は捕獲のために牧場内に箱わなを設置し、担当者が22日朝、確認のために現地を訪れました。

別海町中春別にある牧場では21日、乳牛を飼育している施設の中で、8頭の子牛が死んだり、けがをしたりしているのが見つかりました。
現場からはヒグマのものとみられるおよそ17センチほどの足跡が複数見つかったことから、子牛はヒグマに襲われたとみて、町は牧場内に捕獲のために箱わなを設置しました。
22日午前9時半ごろ、町から牧場に派遣された3人の担当者は、箱わなの状況を確認しましたが、今のところヒグマはわなにかかっていなかったということです。
警察や町によりますと、襲われた牛には、かみ傷やひっかき傷があり、けがをした4頭の子牛は回復の見込みがないことから殺処分されたということで、町や警察は周辺の牧場に警戒を呼びかけています。
道東では「OSO18」と呼ばれたヒグマが2019年から去年にかけて、あわせて66頭の牛を襲う被害が発生し、去年駆除されています。
別海町役場で鳥獣対策を担当する上田健一生活環境課長はNHKの取材に対し、「近隣の農家の牛に被害が広がらないようにと思っている。ヒグマが現場に戻ってきているか、遠くまで行っているか猟友会と相談しながら今後の対応を決めていきたい。戻ってきているということがわかれば、今度は駆除という方法も検討していくことになる」と話していました。