新一万円札7月発行で記念事業へ 渋沢栄一とゆかりの清水町

「近代日本経済の父」と呼ばれる実業家、渋沢栄一が描かれた新しい一万円札が、ことし7月から発行されるのにあわせて渋沢が開拓に深く関わった十勝の清水町ではさまざまな記念事業を行うことになりました。

新しい一万円札に描かれる渋沢栄一は、実業家としておよそ500もの企業の設立に関わったことで知られています。
このうち、明治31年には現在の清水町に「十勝開墾合資会社」を設立して開拓にあたったほか、学校や寺の建設に寄付を行うなど町の礎を築いたということで、清水町ではことし、新一万円札の発行にあわせてさまざまな記念事業を行うことになりました。
新一万円札が発行される7月3日に記念式典を開くとともに、町内の小中学校の給食で渋沢の出身地・埼玉県の郷土料理を提供する計画です。
また、渋沢が設立した会社が建て、現在も使われている牛舎を渋沢の実家が藍染めの原料の生産や販売を行っていたことにちなんで藍色にライトアップするということです。
このほか、出身地の埼玉県深谷市に町内の小学生を派遣し、晩年の渋沢が暮らした東京・北区からは小学生を招くなど、渋沢ゆかりの各地の人々と交流する予定です。
清水町の阿部一男町長は「広く町民の皆さんに偉業を再認識してもらい、郷土愛の醸成や町の発展につなげていきたい」としています。