忠類農協の酪農家5戸 生乳の出荷先をホクレンから変更

牛乳や乳製品の原材料となる生乳の流通の多様化が進む中、幕別町忠類地区などの5戸の酪農家が、4月から生乳の出荷先を指定団体のホクレンから、民間の卸会社に切り替えました。

生乳の出荷先を切り替えたのは、幕別町の忠類農協に所属している5戸の酪農家です。
5戸はこれまで、農協を通じて、指定団体のホクレンに生乳を出荷してきましたが、先月から、群馬県に本社がある卸会社の「MMJ」に切り替えたということです。
5戸はいずれも大規模な酪農家で、MMJへの出荷量は2万トン余りと、忠類農協が扱う1年間の生乳の約3割に相当するということです。
今回の切り替えの背景には、新型コロナの影響による生乳の需要の落ち込みで生産抑制が続いてきた中で、少しでも収益を確保したいという酪農家の思いがあるとみられています。
出荷先を切り替えた酪農家の1人は「規模拡大をしたばかりで、生産抑制は難しかったので、こうした厳しい経営環境の中で出荷先を変えることにした」と話していました。
生乳の出荷はこれまで、酪農家が地元の農協を通じて、国などが指定した全国に10ある団体に出荷することになっていました。
しかし、2018年の法改正で酪農家がみずから出荷先を選べるようになり、道東でも、指定団体以外に生乳を出荷する酪農家が増えているということです。