十勝で白いエゾタヌキ見つかる 極めて珍しい白変種か

先月下旬、十勝地方で全身の毛が真っ白なエゾタヌキが見つかり、その後の調査で突然変異で色素が減少して白くなる「白変種」とみられることがわかりました。専門家はエゾタヌキの白変種はこれまでに報告がなく極めて珍しいとしています。

おびひろ動物園によりますと先月26日、十勝地方で全身の毛が真っ白なオスのエゾタヌキ1頭が衰弱した状態で見つかり、動物園に保護されましたが翌27日に死にました。
動物園が調査したところタヌキは鼻が黒いことなどから、生まれつき色素を作ることができない「アルビノ」ではなく、突然変異で色素が減少して白くなる「白変種」とみられることがわかりました。
動物園では今後、DNA検査などを実施して詳しく分析するということです。
野生動物の生態に詳しい帯広畜産大学の柳川久教授によりますと本州などに生息するホンドタヌキでは白変種が確認されていますが、エゾタヌキについてはこれまでに報告がなく極めて珍しいとしています。
柳川教授は今回のタヌキは若い大人の個体とみられるとした上で、「色が白いということは自然界で天敵に狙われやすく大きなハンデになるが、よくここまで成長したと思う。白変種のエゾタヌキは極めて珍しく資料としてもとても貴重だ」と話しています。