渡島地方 捕獲・駆除のヒグマ 過去最多を大幅更新の見通し

昨年度、渡島地方で、人などへの被害を防ぐために捕獲・駆除されたヒグマは、過去最多を大幅に更新する見通しであることが道のまとめで分かりました。

人里に出没したり、農作物を食い荒らすなどしたヒグマは人などへの被害を防ぐために道の許可のもと各自治体がハンターに依頼して駆除を行っています。
ヒグマなどへの対策を検討する道の会議が3月下旬に函館市で開かれ、自治体や農林業関係の担当者、それに猟友会の代表などおよそ60人が出席しました。
この中で、道の担当者は昨年度、渡島地方で捕獲・駆除されたヒグマは、統計が残る過去20年間で最も多かった5年前の110頭を大幅に上回る見通しであることが道のまとめで分かりました。
また、ヒグマやエゾシカなどによる農作物被害は、令和4年度は道南全体でおよそ1億3600万円に上り、過去10年間で令和3年度に次ぎ2番目に多く、いっそう対策が求められています。
渡島総合振興局環境生活課の加藤伸一課長(当時)は「クマが多く出没し、各自治体とも対応に苦労したと思う。クマが出た場合に備えあらかじめ関係機関と情報を共有し、迅速に対応していきたい」と話していました。