観光船の運航開始前に 運輸局などが斜里町ウトロで安全点検

今シーズンの観光船の運航開始を前に、北海道運輸局などは、斜里町ウトロの事業者を訪れ、船の安全点検を行いました。

この安全点検は、おととし、知床半島沖で起きた観光船の沈没事故を受けて、北海道運輸局などが去年から点検項目を増やし、実施しているものです。
25日は、斜里町ウトロの観光船3隻を対象に、運輸局と網走海上保安署の職員などあわせて9人が点検を行いました。
検査では、船内に救命胴衣や消火設備が適切に設置されているかや、無線が正常に動作するかなどを確認していました。
このあと事務所を訪れて、船内の立ち入り禁止場所や、出航できる波の高さなど、安全に関する規定が書かれた書類が、利用者から見えるように掲げられているかなども確認していました。
運輸局によりますと、25日点検した3隻は、いずれも問題点はなかったということです。
北海道運輸局の林潤首席運航労務監理官は、「観光シーズンが本格化するが、事業者には安全運航に向けたたゆまぬ努力を続けてほしい」と話していました。
知床小型観光船協議会の神尾昇勝会長は、「不備がなく安心している。天候判断が難しい時期もあるが同業者と協力して安全に運航していきたい」と話していました。