知床観光船 沈没事故から2年 不明6人の手がかりを捜索

知床半島沖で観光船が沈没した事故から2年となる23日、海上保安本部は22日に引き続いて半島の沿岸部で捜索を行い、行方が分かっていない6人の手がかりを捜しています。

おととしの4月23日、知床半島の沖合で乗客乗員あわせて26人を乗せた観光船が沈没した事故では20人が死亡し、乗客6人の行方が今も分からなくなっています。
沈没現場に近い半島先端の沿岸部では冬の間、捜索が中断されていましたが、第1管区海上保安本部は22日から捜索を再開していました。
23日は、海上保安本部の機動救難士や潜水士などおよそ10人が半島の西側と東側に分かれて捜索にあたっています。
また、捜索には釧路航空基地のヘリコプターも参加しています。
午前9時すぎ、ヘリコプター1機にクルー5人と海面からの吊り上げや潜水での救助活動などを専門的に行う機動救難士2人が乗り込み、知床半島に向かって飛び立ちました。
ヘリコプターによる捜索は午前と午後の2回、およそ1時間ずつ行われます。
当初は2機で捜索する予定でしたが、現場の天候が悪いため午前中は1機に変更されました。
釧路航空基地では沈没事故で現場到着に時間を要したことなどを受けて、去年4月に機動救難士9人を新たに配置したほか、ことし3月には配備されているヘリコプターを1機、増やすなどして態勢の強化を進めてきました。
これまでのところ、半島の西側では悪天候のため捜索を開始できていませんが、東側では潜水士が浅瀬に潜ったり岩陰を確認したりして行方不明者の手がかりを捜しているということです。
第1管区海上保安本部によりますと、午前11時半現在、新たな手がかりの情報は入っていないということです。
捜索は天候を見ながら日没ごろまで続けられ、24日も行われる予定です。