八雲町が東電に処理水めぐり早期の賠償要請

東京電力福島第一原子力発電所からの処理水放出を受けて、中国による日本産の水産物の輸入停止が長引き影響が出ていることから、八雲町の町長らが東京電力を訪れ、漁業関係者への賠償を速やかに進めることなどを要請しました。

八雲町はホタテの養殖が盛んで主に中国向けに輸出されていたことから、去年8月以降、処理水の放出に反発した中国による日本産の水産物の輸入停止措置で深刻な影響が出ています。
そうした中、八雲町の岩村克詔町長と八雲地区水産加工協同組合の幹部らが18日夕方、東京・千代田区にある東京電力の本社を訪れ、担当者に要望書を手渡しました。
要望書では漁業関係者が資金繰りに困らないように賠償の支払いを速やかに行うことや、輸入停止措置や風評被害の影響がいつまで続くか見通せず、継続的に対策を講じるよう求めています。
町によりますと、東京電力の担当者は支払いのメドは示さなかったものの、「改めて実態把握できたので、賠償の速やかな対応を進めていきたい」などと話したということです。
八雲町の岩村町長はNHKの取材に対し、「面談でより実情も理解され、対応改善につながることを期待している。八雲町だけでなく、各地で影響を受けているので、東電にはしっかり対応してほしい」と話しています。