幌延町 風力発電所 オジロワシなど3羽が風車に衝突して死ぬ

道北の幌延町にある陸上風力発電所で、先月までのおよそ10か月間に絶滅が心配される国の天然記念物のオジロワシなどあわせて3羽が、回転する風車に衝突して死んでいたことが分かりました。
発電所を運営する会社は「衝突の原因を究明し、対策を検討していく」と話しています。

大手風力発電会社の「ユーラスエナジーホールディングス」によりますと、幌延町の陸上風力発電所「浜里ウインドファーム」で、去年5月の運転開始から2か月の間に、国の絶滅危惧種や天然記念物に指定されているオジロワシとオオワシあわせて2羽が回転する風車に衝突して死んだということです。
発電所には国内最大級の高さおよそ150メートルの風車14基が備えられていますが、この事故を受けて、会社はワシが風車の存在に気付くようにタワー部分などに黒色の目玉模様を施す対策をとりました。
しかし、先月にも風車に衝突したオジロワシ1羽の死骸が確認されたということです。
環境省によりますと、おととしまでの18年間に道内で風力発電所の風車にオジロワシとオオワシが衝突する事故は73件起きています。
会社は「対策をとったにもかかわらず、3件目の事故が起きてしまったことを重く受け止めている。専門家に意見を聞いて衝突の原因を究明し、対策を検討していく」と話しています。