「アークス」の横山清社長が代表権ある会長・CEOに来月就任

道内を中心にスーパーを展開する「アークス」は、39年にわたって経営のかじ取りを担ってきた横山清社長が来月、代表権のある会長・CEO=最高経営責任者に就任すると発表しました。後任の社長には子会社のスーパー「ラルズ」の猫宮一久社長が就任します。

この人事は、アークスが15日発表したもので、横山社長は来月28日に、代表権のある会長・CEOに就任します。
横山社長は88歳。
1961年に現在のアークスに入社し、常務や専務を経て1985年に社長に就任した後、現在まで39年にわたって経営のかじ取りを担っています。
この間、2004年に旭川市の「ふじ」を、2009年に札幌市の「札幌東急ストア」を買収したほか、道内にとどまらず東北や北関東のスーパーを買収し規模を拡大してきました。
傘下におさめた企業の自主性や強みを尊重する「八ヶ岳連峰経営」と呼ぶ方式でグループ経営を行い、ことし2月末時点で、グループ全体で道内を中心に東北や北関東に合わせて377店舗を展開しています。
また、横山社長は、業界団体の全国スーパーマーケット協会の会長も務めています。
「アークス」の後任の社長・COO=最高執行責任者には、子会社のスーパー「ラルズ」の猫宮一久社長が就任します。
【横山社長「小売業から離れるわけではない」】
代表権のある会長・CEO=最高経営責任者に来月就任するアークスの横山清社長は記者会見で「食品スーパーマーケットは難しい商売で、関わってから足かけ64年目になるが、気付いたらここまで来たという形だ。社長を辞めて会長になってゆっくりするというつもりはない。会長になったからといって辞めるわけではないし、小売業から離れるわけではない。小売業は最後の最後まで生きているかぎり関わっていきたい」と述べました。
その上で、イトーヨーカ堂が道内からの撤退を決めたことや、イオン北海道が、西友が運営する道内のすべての店舗の買収を決めたことなど、道内の小売業界で再編の動きが相次いでいることについて、「イトーヨーカ堂の店舗については、私たちは受け入れられないと判断したが、『ロピア』などを展開する企業が受け入れたという状況だ。いろいろな企業が乗り込んできているので、時速30キロで走っていたのを50から60キロで走るように私たちの経営もスピードアップしていきたい」と述べました。
【ラルズ猫宮社長「強いアークスグループを」】
アークスの社長・COO=最高執行責任者に来月就任する子会社のスーパー「ラルズ」の猫宮一久社長は記者会見で「物価の上昇や人手不足など課題は山積みだ。いま以上に環境の変化に対応できるように横山社長に学びながら現場の声を吸い上げて、強いアークスグループをつくっていきたい」と述べました。