道内の開花はいつ? 札幌管区気象台 “サクラの観測”始まる

札幌管区気象台では15日からことしのサクラの観測が始まりました。

札幌管区気象台では、毎年、気象台の敷地内にある標本木のソメイヨシノの開花と満開を観測しています。
ことしの観測は15日から始まり、原則として、午前9時半と午後3時の1日に2回、職員が開花状況を確認し、5輪以上の花が咲いているのを確認すると「開花」と発表するということです。
15日午後3時の観測では、気象台の職員2人が標本木のソメイヨシノを双眼鏡で確認していました。
札幌管区気象台の近藤光観測技術指導官は「きょうはつぼみの先がピンクがかってきたかなというくらいで、開花はもう少し先かなと思いました。高い場所に付いたつぼみもあるので、見落としのないよう複数人で気をつけて確認し、道民の皆さんに春の訪れをしっかりと届けたい」と話していました。
気象台によりますと、札幌市のサクラの開花は平年は5月1日ですが、去年は4月15日と記録が残る1953年以降で最も早くなっています。
【札幌市内では咲き始めたサクラも】
札幌市内では場所によってつぼみが膨らみ、花が咲き始めたサクラも見られます。
札幌市中央区の大通公園では、7種類のサクラ、あわせておよそ50本が植えられていて、公園を管理するスタッフの寺口芽理さんによりますと、大通公園では、西3丁目の北側にあるチシマザクラが、毎年早く開花するということです。
15日もつぼみが膨らみ、ピンクに色づいた様子が確認できました。
寺口さんは、「ことしは雪どけが遅く感じたので、サクラが咲くのも遅いかなと思っています。きょうのような暖かい日が続けば、もう少しで咲くのではないか」と話していました。
また、札幌市中央区南1条西1丁目の道路脇に植えられたサクラも、つぼみが濃いピンクに色づき、咲き始めた花も見られました。
近くを訪れた人は「今よりも濃いピンク色になるときれいだと思うので楽しみです」とか、「自分が住んでいる場所の近くはまだ咲いていなかったので、驚きました。これからの季節がとても楽しみです」とサクラの木を見上げながら話していました。
さらに、札幌市西区にある市営地下鉄宮の沢駅に近い遊歩道では、エゾヤマザクラの花が30輪ほど咲いているのが確認できました。
近くに住む親子は、「見つけたときは、『わー!』と明るい気持ちになりました。『いよいよ春が来たな』と思います」と話していました。
また、60代の男性は、「先週の段階で1輪咲いてるのを知っていたので、天気がいいきょうは『もっと咲いているのでは』と思い来てみました。『春が来たな』とか『新年度が始まったな』という気持ちになりました」と笑顔で話していました。
【松前町のソメイヨシノのつぼみも色づく】
道内で最も南に位置する松前町では、ソメイヨシノのつぼみの色づきが進んでいます。
松前町では町内にあるサクラの名所、松前公園のソメイヨシノを1982年から観測していて、毎年、独自にサクラの開花を発表しています。
観測を担当する町の商工観光課によりますと、平年の開花は4月27日ですが、ことしは気温が高い日が続いていることから早い開花が予想されるということです。
15日は、ソメイヨシノのつぼみが膨らみ濃いピンク色の状態になっているほか、早咲きのサクラとして知られている「冬桜」はすでに白い花が咲き乱れ散り際に近いということです。
松前町商工観光課の松浦慎也公園係長は「今週の終わりには、開花したことを発表できるのではと思います。今月20日から『松前さくらまつり』が始まるので、多くの人に楽しんでもらいたい」と話していました。
【道内のサクラの開花予想は】
日本気象協会は毎週水曜日にサクラの開花予想を発表しています。
今月10日時点での開花予想によりますと、道内では道南の松前町の松前公園が今月20日と最も早く、次いで函館市が今月21日、札幌市が今月23日、帯広市が今月25日、室蘭市が今月26日、旭川市が来月1日、網走市が来月4日、稚内市が来月7日、釧路市が来月8日、最も遅い根室市が来月11日などとなっています。